
パーキンソン病と診断されたとき、多くの方が「この先、どんどん動けなくなるのでは…」「いつか介護が必要になってしまうのでは…」という不安を感じるものです。目に見える症状がまだ軽くても、頭の中では将来のことが気になって仕方ない、そんな声もよく聞かれます。
しかし、病気の進行をただ待つだけではありません。実は、発症の早い段階から”できること”に取り組むことで、将来の状態を大きく変える可能性があります。その一つが「運動」です。
運動というと、つらくて苦しいものをイメージする方もいるかもしれません。でも、ここで言う運動とは、無理をしない、今の自分に合った範囲で体を動かすことを意味します。歩く、立ち上がる、ストレッチをする――そうした小さな積み重ねが、パーキンソン病の進行を遅らせ、体や心の状態を守る大きな力になります。
この記事では、「パーキンソン病の初期から運動をすることで得られるメリット」を7つに整理して、わかりやすくお伝えします。今のうちから始めておくことで、転倒や寝たきりを防ぎ、自分らしい生活を1日でも長く続けることができる。その可能性を、ぜひ知ってください。
1.転倒リスクを減らし、寝たきりを防ぐ
パーキンソン病の方は、つまずきやすくなったり、反応が遅れたりして、転倒のリスクが高まります。転んで骨折してしまえば、そこから寝たきり、そして介護が必要な生活に…という悪循環につながることも。早期からバランス感覚や筋力を鍛えておくことで、転倒そのものを予防することができます。これは「将来、介護を受けずに暮らせる力を今から育てる」ことでもあります。
2.筋力と体力を維持し、「できる生活」を長く保つ
年齢や病気の影響で徐々に筋力は低下していきますが、適度な筋トレにより、筋肉の量と力を維持・強化できます。特に太ももや体幹の筋肉を鍛えることで、立ち上がる・歩く・姿勢を保つといった日常動作がスムーズになります。
疲れにくい体づくりにもつながり、「できること」を一日でも長く保つ力になります。
3.認知機能の低下を防ぐ
パーキンソン病は記憶や注意力にも影響する病気ですが、有酸素運動には脳を活性化する効果があるとされ、注意力や判断力の維持に役立つと報告されています。
定期的な運動は、脳の血流を良くし、認知症のリスクを下げる効果も期待できます。
4.進行を遅らせ、自分らしく生きる時間を長く
「いつまで今の自分でいられるのか」と不安に思う方も多いと思います。
最近の研究では、早くから運動を始めた方は進行がゆっくりだという報告が多数あります。これは、薬だけに頼らず、「自分で病気に立ち向かう手段を持つ」ということでもあります。
5. 生活の質(QOL)が向上する
「体が思うように動かない」というのは、生活の中でストレスの原因になります。
運動を継続することで、動きやすさが改善され、趣味や外出、人との交流など、日々の楽しみが増えます。身体の自由が保たれることで、生活全体の満足度が高まります。
6.うつや不安などの精神障害のリスク軽減する
パーキンソン病の方は、病気そのものや将来への不安から気分が沈みがちです。
運動には「気分を明るくする」作用があり、うつ症状や不安感を和らげる効果もあります。特に自然の中でのウォーキングなどは、リフレッシュ効果も大きく、心にも体にも良い影響があります。
7.自分に対する「できる」という自信が付く
「今日は10分歩けた」「階段を使えた」など、小さな成功体験を積み重ねることで、自分に対する自信が付きます。病気と向き合う中で「自分でできることがある」と感じられることは、前向きに日常を過ごす力になります。
「分かってはいるけど…」そんなあなたへ
運動の大切さは頭ではわかっている。だけど、何から始めればいいかわからない。気がつけば、つい先延ばしにしてしまう――。そんな方も多いと思います。
大切なのは、「完璧にやること」ではなく、「できることから一歩を踏み出すこと」。
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