脳の可塑性

ついに2月になりましたね~もう雪が降らずにこのまま暖かくなって欲しい。。。

今日は脳の可塑性についてのお話しです。脳の可塑性って言葉を聞いたことはありますか?
普段の会話で使うこととかはあんまりないので聞き覚えが無い方のほうが多いと思います。
脳神経の再構築と捉えていただくのが分かりやすいです!

ここでサルの研究の紹介をします。
サルの手を支配する脳の領域に脳梗塞をつくりました。手の領域が脳梗塞となったので、手に麻痺が起きます。麻痺が起こると手が使いにくくなります。
脳梗塞部位の周囲は、さらに手の支配領域が狭くなるといわれていました。(手指の動きが悪くなったため、自然と麻痺の手を使わなくなった。)
ここは人においても同じです。麻痺になった手は細かい動きが出来なかったり、痛みが出たりする理由でだんだんと使わなくなります。(麻痺手の不使用)
手を使わないと脳の手を支配する領域はどんどん小さくなるのです。サルにおいても同等の減少が起こっていると考えられます。
この研究では麻痺になった後に、麻痺の手を使う課題を用意しました。
麻痺の後なので最初はその課題をうまくこなすことが出来ません。しかし、何日か取り組むうちにだんだんと手の動きは良くなり課題を遂行できるようになります。
そこでサルの脳の領域を確認すると、脳梗塞部位の周囲に手の領域が増えていたのです。


すごくざっくりですが図にするとこんなイメージになります。
つまりこれらのことから、リハビリが脳卒中後の運動機能改善に寄与する可能性が示唆されたのです。
この研究が発表されたのが1996年になります。今から30年近く前になりますね。
脳の可塑性やリハビリについての知見はどんどんと新しくなっていますのでちょくちょくと紹介したいと思います!
引用 NUDO, Randolph J., et al. Neural substrates for the effects of rehabilitative training on motor recovery after ischemic infarct. Science, 1996, 272.5269: 1791-1794.

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