脳卒中後に下肢装具を必要とする方は少なくありません。
下肢装具にはさまざまな種類があります。金属支柱を用いたものからプラスチック製のものまであり、麻痺の程度や歩行能力に応じて選択されます。
一般的に、麻痺が重度で膝や足首をしっかり支える必要がある場合には金属支柱付きの装具が用いられます。一方で、麻痺が比較的軽度の場合には、つま先が下がることを防いだり、足首の動きを補助したりする目的でプラスチック製の装具が使用されます。
また、装具がなければ歩行が難しい方もいれば、装具がなくても歩けるものの歩き方が不安定になったり、転倒しやすくなったりする方もいます。そのため、装具の必要性は人によって大きく異なります。
中には「少し歩けるようになったから」と装具の使用をやめてしまう方もいます。しかし、装具は単に歩けるかどうかだけで判断するものではありません。安全性や歩行の質、疲れやすさなども含めて考える必要があります。
では、装具はいつまで必要なのでしょうか。
退院後に装具を軽くできたり、装具を外せるようになったりする方もいます。
実際に当施設をご利用いただいている方の中にも、退院時は金属支柱付きの装具を使用していたものの、その後のリハビリによってプラスチック製の装具へ変更できた方がいらっしゃいます。また、中には装具を卒業し、サポーターのみで歩行できるようになった方もいます。
では、どのようにすれば装具を軽くしたり外したりできるのでしょうか。
もちろん、すべての方が装具を外せるわけではありません。しかし、適切なリハビリを継続することで、その可能性を高めることはできます。
装具を軽くするためには、麻痺した筋肉の機能向上だけでなく、体重を支える力やバランス能力、歩行時の姿勢や動作の改善など、さまざまな能力が必要になります。そのため、現在不足している機能を評価し、一つひとつ改善していくことが重要です。
ただし、これらの変化は数回のリハビリで得られるものではありません。多くの場合、数か月から1年以上の継続した取り組みが必要になります。
焦らず継続的に取り組むことで、装具の変更や装具なしでの歩行につながる可能性があります。
ただし、装具を外すことだけが目標ではありません。
「装具を外したい」という希望を持つ方は多くいらっしゃいます。しかし、装具を外すことそのものが必ずしも良い結果につながるとは限りません。
例えば、装具を外したことで転倒しやすくなったり、歩行時の姿勢が崩れたり、長い距離を歩けなくなったりすることがあります。そのため、装具を外せるかどうかだけではなく、安全に歩けるか、効率よく歩けるか、日常生活が送りやすくなるかという視点も大切です。
実際には、装具を外すことを目標にするのではなく、「より安全で快適な生活を送ること」を目標にするべきだと考えています。その結果として装具が軽くなったり、装具なしで歩けるようになったりすることはありますが、場合によっては現在の装具を継続して使用した方が良いケースもあります。
大切なのは、「装具を外すこと」ではなく、「その人らしい生活を送れること」です。装具の必要性は身体の状態や生活環境によって異なるため、定期的に評価を行いながら、その時々に最適な選択をしていくことが重要です。
もちろん、「できることなら装具を軽くしたい」「いつかは装具を外して歩けるようになりたい」と考えることは決して悪いことではありません。
そのような目標を持つことが、リハビリを継続する大きなモチベーションになることもあります。
私たちも、装具を軽くしたい、装具なしで歩ける可能性を探りたいという方に対しては、現在の身体機能をしっかり評価した上で、目標達成に向けて全力でサポートいたします。
「自分は装具を外せる可能性があるのだろうか」
「今の装具は本当に自分に合っているのだろうか」
そんな疑問をお持ちの方は、お気軽にご相談ください!




